快適な室内空間を造るにはまずは壁の中から

今回はいつもと違って、設計士から直接お伝えするブログを今日から書いていきたいと思います。

家づくりを考えている方なら「断熱性能」という言葉を目にしたり耳にしたことがあるのではないでしょうか?最近の住宅会社さんでは断熱性能が優れている特徴の家を、ホームページやSNS、チラシなどで発信しています。

例えばA社では断熱等級5以上です。
※断熱性能を表す指標で、数字が高いほど性能が良い
B社ではUA値が0.5以下です。
※断熱性能を表す指標で、数字が低いほど性能が高い
などなど。

そもそも断熱性能が良いことで、なぜ暮らしやすくなるのか、なぜ快適に過ごせるのかを、断熱材の重要性と断熱材にはどんな種類があるのか今回はご紹介していきたいと思います。

断熱材の重要性とは?

まずは断熱材とは何なのかを解説していきましょう。断熱材とは外からの熱が建物内に伝わるのを防ぐために必要な材料のことです。家を断熱材で包み込んで熱の出入りを防ぐようなイメージをしていただけると分かりやすいかもしれません。
例えば夏に家の中を涼しくしてエアコンを切った場合、冷やした室内の温度が外へ逃げさせない、外の暑い温度を室内に入らせないことが可能になるのです。

当然、熱の出入りを100%防ぐというのは不可能ですが、例えば夏に外の気温が35℃であっても家の中では25℃に、冬であれば外の気温が5℃であっても室内は15℃に長時間保つことが出来ればその家は住みやすいということになります。

断熱材には様々な種類や施工方法があるので、全て把握することは大変です。大切なことは住む地域の自然環境や住宅の性能をどこまで良くするのかをまずは考えることで、どんな材料や施工方法がご自身にマッチするのか知ることです。

一昔前の古い木造住宅では足元が寒かったり、2階では暑くて昼寝もできない経験したことのある方もいるのではないでしょうか?
なぜそんなことが起きるのかというと、単純に断熱性能が低いからなんです。昔は家ってあまり断熱性というのを重要視しておらず、特に寒さの対策はほとんどしていませんでした。

その結果、夏は外の気温に近い暑さになり、冬は床も冷たく寒い家が一般的でした。
ですが近年の猛暑や電気代の高騰などの要因もあり、いかに家の中を涼しく暖かく快適に過ごせるのか、そして電気代を抑えて生活することへの関心や需要が高まってきました。

つまり断熱性能を良くすることができれば、家の中の温度が外の気温に左右されることが少なくなり、快適な室温に保つことが容易になります。
そのため、冷房や暖房の効きがよくなり、熱が外へ逃げないので風量を強くしたり温度を急激に上げたり下げたりする必要がなくなり、光熱費を抑えることができるのです。

断熱材の重要性が分かっていただいたところで、今度は断熱材ってどんな種類があるのかをお伝えしていきます。当然ですが断熱性能を高めるためには、良い断熱材を使うことが大切になりますが、性能が良いものほど費用が高くなってしまいます。

断熱材を知ることは、快適で長く暮らしやすい家づくりにもつながりますのでこの後も読んでみてくださいね!たくさんある断熱材の中でもよく住宅会社さんが使用するものに絞って解説していきます。

■無機質系繊維系断熱材

・グラスウール

■木質繊維系断熱材

・セルロースファイバー

■発泡プラスチック系断熱材

・押出発泡ポリスチレンフォーム
・ウレタンフォーム
・フェノールフォーム

では1つずつ解説していきますね!

 

維系断熱材 ・グラスウール

グラスウールとはガラスを繊維状にしたもので、繊維の隙間に空気を閉じ込めた断熱材です。最も一般的で価格も手ごろな断熱材として知られています。
燃えにくく、幅広い場所で施工が可能で、繊維の密度が高く厚みが増すほど断熱性能がアップする特徴があります。
デメリットは湿気に弱いので、結露対策が必要になります。

木質繊維系断熱材 ・セルロースファイバー

セルロースファイバーとは新聞紙や段ボール、おがくずなどの自然素材を原料とし綿状にしたもので、ホウ酸や硫酸アンモニウムを加えて燃えにくく、防虫効果を高めてくれます。
素材自体に吸収した水分を放出する性質があるので内部結露が発生しにくく、防音や吸音にも効果が期待できます。デメリットは価格が他のものより割高であることと、専門業者を探して頼まなければなりません。

発泡プラスチック系断熱材 ・押出発泡ポリスチレンフォーム

押出発泡ポリスチレンフォームとはポリスチレンを溶かして、発泡剤を混ぜて板状した断熱材です。水や湿気に強く、断熱性もあり軽いので加工や施工がしやすい特徴があります。
デメリットとしては、熱に弱いため、溶けやすく収縮してしまうことや、無機繊維系の断熱材と比べると割高になりやすいとこがあります。

発泡プラスチック系断熱材 ・ウレタンフォーム

ウレタンフォームとは名前のとおりウレタンを用いているため、軽くて弾力性があります。
ボード状の硬質ウレタンフォームや現場で壁や天井にスプレーすると膨らむ吹付けるタイプのウレタンフォームの2種類があります。

住宅の施工現場でよく使われるのは、吹付けるタイプのウレタンフォームです。なぜかというと機械によってスプレーしてウレタンが膨らむので施工がしやすく簡単に断熱材を充填でき気密も取りやすい特徴があります。デメリットとしては費用が高めになります。

発泡プラスチック系断熱材 ・フェノールフォーム

フェノール樹脂という特殊な樹脂を使用し、板状にした断熱材です。
断熱性能に優れているのが大きな特徴です。他にも湿気や熱にも強い高性能な断熱材ですが、性能が良い分費用が高いデメリットがあります。

まだ紹介しきれてないものもありますが、住宅会社さんでよく使用される断熱材を書かせていただきました。
このように断熱材一つとってもそれぞれにメリットがありデメリットがありますので、どれが正解不正解はありません。
一番大切なのは「どのくらい快適に過ごせる家を造るのか」というゴールを設定することです。

例えば群馬県で言うと、地域区分は5と6に設定されています。日本は外気温の地域差が大きいため、全国を8つの地域に分けて、それぞれのUA値(断熱性能の指標)の基準を国が定めています。とは言っても日本の多くが5と6の地域に含まれます。
群馬で家を建てるときに使われる断熱材としてはグラスウールやポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォームや吹付けウレタンフォームを使用することが多いかと思います。
暑い地域、寒い地域では自然環境に合わせて使うものが変わることもあります。

とにかくコストを抑えたいという方は、無機質系断熱材の「グラスウール」をお勧めします。流通量が多く断熱材の中では価格が安いのでコストパフォーマンスは高めです。

発泡プラスチック系断熱材の「ポリスチレンフォーム」や「ウレタンフォーム」は断熱性能が高いのでよく住宅にも使われていますが、性能が高いものほど費用も非常に高くなってきます。

もちろん性能を求めて快適な家づくりは大切ですが、断熱性能が高ければ高いほど費用がかかってきます。なのでいくらまでの予算で最低どのくらいの性能が欲しいのかを考えて、性能とコストのバランスを見極めることで快適な住まいを実現します。

住んでから納得できる家づくりができれば愛着のあるあなただけのお家が完成します!

 

楽しみながら家づくりを学びましょう♪

それではまた!

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